肩甲骨のストレッチ~まずは両手を背中でくっつける~
野球に限らず、小学校の体育で誰しもが背面で両手をつけるという練習をしたことがあると思いますが、これができる人はあまり多くありません。
この動きには肩と肩甲骨周辺の柔軟性が必要ですが、これができると投げる動作において飛躍的なパフォーマンス向上が期待されます。
背面で手をつけるための方法を見ていきましょう。
肩甲骨から腕を動かす
動画の始めの部分で手を背中に回していますが、腕から動かしているため可動域が広くありません。
しかし肩甲骨から大きく動かすことによって、下から回した手は背中の上の方まで届くようになっています。
上から回した手も同様に肩甲骨から大きく回し、さらに鎖骨を後ろに動かすようなイメージをすることで背中の下の方まで届くようになりました。
少し無理矢理ではありますが両手を背中でタッチさせることができています。
実際に投球する際も、肩甲骨から腕を動かすことによって可動域が広がり、腕を振るスピードが向上します。
肩甲骨が使える、動かせるということは体全体を使って投げられるということです。
肩を使って投げろと言われますが、肩甲骨を含めた体全体が使えないと本当に肩だけを使って投げることになり、いわゆる手投げになります。
この時肩に相当な負担がかかり、ケガにつながるのです。
腕を下げる時は肩も下げる
背中に下から腕を回す際に肩も下げるように指導されています。
この方が腕はより回しやすくなります。投球する際も足を上げて腕を下げる際に投げる側の肩を下げると、その後トップを作るまでに腕がスムーズに上がります。
肩甲骨のストレッチ
ハイハイの形で腕の幅を狭め、体を前後させると肩甲骨が動きます。
この時腹筋に力を入れておなかを少し背中の方に引き上げると効果が上がります。
肩甲骨を上下前後に動かす感覚がわかるようになると、立っている時、座っている時も自分の意志で肩甲骨を動かせるようになります。
おわりに
肩だけを使った動きよりも体全体を使った動きのほうがより広範の筋肉を使うことで強い力を生み出せるのは自明です。
肩や腕の筋肉は足の筋肉と比較して小さいため、他の筋肉も使って投げないとケガにつながります。
今回は上半身だけでしたが、肩甲骨を前後させる動きが加わるだけで投球に加わるスピードはアップします。
肩への負担を減らし、強い力を生み出すためにも肩甲骨周辺の柔軟性を高めることが重要です。
(2015年3月8日 qoonin TVより)