メディシンボールを使って下半身の動きを意識する
メディシンボールは体全体を使ったトレーニングをするためのものですが、ここでは軟式で150km近く投げる投手が下半身に重点を置いて、体重移動や上半身へのパワーの伝え方などピッチングにつながるトレーニングをしています。
体重移動しながら横に投げる
バットスイングのように横回転でテイクバックしてから思い切りメディシンボールを投げます。
この時足を大きく伸脚するような形にして、大きく体重移動することがポイントです。
そして腕は下半身の動きに引きずられるような形で動かすようにしましょう。
重さのあるメディシンボールを投げるためには、下半身の大きなエネルギーが必要です。
そして、ボールの方向をコントロールするためには体幹を使って下半身の力をキープし続ける必要があります。
この練習によって下半身の粘りを引き出すことが期待できます。
しゃがんだ状態から上に投げる
立った状態から腰を落として少ししゃがんだ状態を作り、そこから少しジャンプするような形で上方向に投げます。
これも腕の力は使わない意識で行います。
ジャンプするため下半身の強化にもつながりますし、ボールを持った状態で体を起こすことで背筋の強化にもつながります。
サッカーのスローインの動きをする
一般的なスローインとほぼ同じ動きを行います。
重さのあるボールを飛ばすためには大きなパワーが必要ですが、踏み込み足が着地した後で腕を動かし始めることから、下半身の力を有効に利用できます。
さらに下半身から上半身に力を伝える際に、骨盤を立てるイメージをすると上半身が自然と前に倒れます。
この動きはピッチングにおけるトップからリリースの動きに大きく関わりますので、マスターできると球速が大きく伸びることが期待されます。
まとめ
いずれの動きにおいてもボールを手で持って腕で投げていますが、キーポイントは腕を振らない意識で行うということです。
下半身が使えて、その力を上半身に伝えることができていれば、行き場を失ったエネルギーは腕を通してボールから逃げていくことになります。
実際のピッチングでも同じで、下半身主導であれば腕の動きをあまり意識せずに速いボールが投げられ、ケガの予防にもつながります。
体の連動を意識して取り組みましょう。
(2018年6月21日 qoonin TVより)