やり投げトレーニングで球速アップ&フォーム改善
陸上競技のトップアスリートになるとやり投げで80m以上を記録しますが、野球ボールより大きくて重いやりをそこまで投げるには体全体を使わなければ不可能です。
その点に着目して速球派であるオリックス山本投手は練習用のやりである「ジャベリック」を用いて練習しています。
胸郭を使う
(2019年8月17日 トクサンTVより)
腕だけでやりを遠くへ投げることはできません。
下半身の力、さらには胸郭のしなりも必要になります。
ピッチングやスローイングでは腕を振って投げているように見えますが、腕は最終的にボールに力を伝えるだけで、パワーの大部分は足から胸郭にかけての体の真ん中で作り出します。
やり投げにはより球速をあげるためのエッセンスが含まれていますので、トレーニングに生かす価値があります。
実際の野球では体温計を振るように手首を使ってボールを投げますが、手首だけで投げようとするとやりは真っ直ぐ飛びません。
ダーツのようにやりの先端を投げる方向に向けたままスローイングします。
これは手首の使い方ではなく下半身と胴体の使い方を考える練習ですので、手首の動きは考えないようにしましょう。
肩甲骨を使う
(2020年12月9日 MORIピッチングラボ&もり鍼灸整骨院)
胸郭を開く動きと肩甲骨を寄せる動き、胸郭を閉じる動きと肩甲骨を開く動きは表裏一体ですので胸郭を使えば肩甲骨も使います。
肩甲骨を前後してジャベリックスローができると肩がキャッチャー方向に直線で動くため、アーム投げを回避することができます。
肩甲骨が動かないと胴体が1枚の板のようになり、スローイングの際に肩の動きは円運動のアーム投げになってしまいます。
ただボールをキャッチャー方向に真っ直ぐ投げるためには肩の位置は円運動よりも直線運動の方が理想的です。
ジャベリックスローで肩甲骨も意識してみましょう。