投げる時の腕の動きは審判のホームランのジェスチャー
投げる時に腕を後ろから前に押し出す感じになっていたり、頭のすぐ横を通って山型のリリース軌道になっていたりしていませんか。
肩の負担を減らし、かつスムーズに投げるには、前腕を頭の横で横回転させてからリリースポイントに持っていきます。
(2018年9月11日 qoonin TVより)
トップを作るまでは、手首は体の側を通す
腕を体の斜め下からトップ(頭の横)に持っていくまでは肘を曲げ、体側付近を通していきます。
肘を伸ばして腕を上げるとその時点でトルクがかかった状態になり、リリース時にパワーを最大化することが難しくなります。
また、アーム投げになってしまいます。
肘の上げ方に注意
動画内では肘を肩の高さまで上げ、そこから手首を体側に沿って上げるいわゆるM字型のフォームになっています。
しかし、肘から腕を上げると肩に負担がかかり、人によっては肩のケガにつながります。
そのため、肘を手首より先に肩の高さまで上げることはせずに、わき腹の横あたりで手首の方が高くなるようにしながら体側を通して手首を上げていった方がいいでしょう。
トップからリリースにかけて下半身の力を利用して腕を回す
トップの手前からリリースにかけては、審判のホームランのジェスチャー、あるいはピサ生地を回す動作と同じです。
肘を中心に前腕部を前、顔の横(近く)、後ろ、顔の横(遠く)の順に回していきます。
特に顔の後ろから顔の横(遠く)にかけては下半身(腰)の回転と連動させて腕を回します。
下半身の力を利用できるため、腕の力だけで腕を振ることなく、腕の負担を軽減できます。
そして、この動きの中でリリースに向かう手首の向きが内側から前を向いていくことになり、理想的なリリースをすることができるようになります。
実際の投球フォーに落とし込む
腕を体の斜め下からリリースに持っていくまでに手首が通る部分の距離も長くなるため、結果的に腕の助走距離も長くなり、球速アップが期待できます。
動画では実際にボールを投げずに理論的な部分を説明しているため、肘を中心に回していますが、実際に投げるときは肩甲骨付近に支点があり、さらに肘にも支点があり、2つの支点を使って投げることになります。
リリースの直前では腰と胸の横回転に合わせて肘が出てきて、肩甲骨を後傾から前傾させて前腕を振ることになります。
くれぐれも腕だけで投げないように、動画はあくまで肩から先の動きに特化した説明ということに留意してください。
元プロ松永浩美もこの投げ方を指導していた
元プロ松永浩美の動画でもこの投げ方で指導しています。
松永は内野手なので思い切り投げることはあまりないポジションだったと思われますが、この投げ方の方が肩肘への負担が減るようです。
軽く投げただけでも前腕が前に出るようになっています。
(2019年8月14日 松永浩美チャンネルより)